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NEWSLETTER of The Japanese Society for Applied Animal Behaviour, No.38, OCT 2014

「存在と時間」異聞風  

森田 茂 (酪農学園大)

リズムに乗るのがどうも苦手で、うまく、くねくね踊れません。リズムといえば、採食・休息の周期性とか、自動搾乳機への牛の訪問リズムとか、そんな1日単位の行動パターンから、牛舎施設のあり方ばかり考えていました。最近では、施設利用の繰り返しによる牛の健康への影響も重要だと考えるようになりました。たとえば、いつも牛床から、上後肢を落としていると、飛節の内側が擦れてしまって、「痛い」となってしまうような現象です。このことは長期的ストレス評価をとも関連します。もちろん、行動の単位として動作はいつも大切で、円滑な採食、歩行、起立・横臥動作の保証や、そうした動作解析は牛の生活の質を向上させるのに大切なことです。つまり、動作、1日の利用パターン、長期利用に伴う影響という3つの「時間」単位の中に、行動解析の意味が「存在」します。


 こうした行動的解析は、頭に染み付いているんだけど、やっぱり、自分の行動としては、おそらく「ダンスはうまく踊れ」ません。小学校で体育の時間に、「今の気持ちを踊りに表してみよう」というのがどうもいけなかったようです。「気持ちを表すことも」「踊ることも」苦手だったから。とはいえ、応用動物行動学会における「ダンス」の端的な意味は、「ダンパがなければ学会参加しないゾ」という脅しに対する「できるだけ参加者を得よう」という主催者としての屈服だと思います。結局、「歌舞音曲・ダンパ禁止方針」は、簡単に瓦解して、懇親会での「歌舞音曲奨励、welcome」へと大方針転換をみたわけです。懇親会の詳細は、後日発表します。「一人きりではダンスは上手く踊れない」人こそ、大歓迎です。


 こうしたSocial Eventの学会での真の意味は、多くの参加者の中で自分の位置を主張できる「主体的に活動できる場所・時間」ということです。単に、人の話を聞いていただけでは、楽しい学会活動を満喫できない点は同意できます。発表してこそ、討論してこそ学会活動は楽しいものです。来年のISAE2015ではみんなで語り合いましょう。


 でも、どうしてそれがダンスか?発表だけで良いではないか。もう語るまい!ダンスはISAEの学会活動における道具的存在者であり、他の要素(発表・討論・エクスカーション)すべてを含め、来年9月のISAE2015で楽しむことを支えているのであれば、それが「世界の世界性」なのでしょうから。このあたりから、ちょっとハイデガー。


 ISAE2014では、動物の社会性研究にネットワーク解析を応用した発表がいくつかありました。私もこれを応用した発表を行い、多くの人から質問を寄せられました。流行なのかもしれません。オランダチームの発表は秀逸で、参考になる研究でした。興味ある人は、是非、ネットからダウンロードし論文を一読してください。牛の社会性についての研究はこれまで活発に行われています。敵対行動や親和行動に基づく社会構造についての研究は、幅広く行われ、多くの成果を得てきました。ネットワーク解析を社会性の研究に利用する醍醐味は、個体同士の繋がりを社会性の中に取り込めるところにあります。採食行動や横臥行動といった個体ごとの行動は、個体ごとに勝手に決められているわけではありません。群全体の1日単位での生活パターンや施設内での利用条件により、他個体と競い合ったり、同時化・斉一化しながら行われています。ある個体の行動の発現が他個体の行動にどう影響しているのか、つまり合理的・戦略的に行動発現をどう判断しているかは、常に興味の対象であり、こうしたことの理解にネットワーク解析は活かされると思います。


 ハイデガーは共存在を定義し、私たちは他者の視線や行動を意識して、他者との違いに気を使い、優越感や劣等感を持ち、一般的価値観を簡単に受け入れたり、あるいは行動的に異なる人を排除し、できるだけ同質でありたいと思う傾向にあると述べています。こうした他者の判断に自分自身の存在を委ねるというやり方は、自分自身の判断責任から免れ、自分固有の在り方を隠して生きていくことになるそうです。これは「頽落」と呼ばれ、「世人のあり方」と言われています。この頽落の3つの形態に「空談」、「好奇心」、「曖昧性」があるらしい。


 おいおい、この3つは私自身の人生そのもので、私の人生は「崩れ去って」いるんだろうか。牛も私と同じ「世人」だと思う。世人は、社会的関係性などは了解し合っているが、その仕組みを改変しようとは考えていないとされている。牛はこのへん考えていないよね。たぶん。また、新しい可能性へのチャレンジは、世人の生活の中では隠蔽されているとされる。牛は隠蔽しているかもしれませんが、私と同じように「空談」を好み、「好奇心」豊富な「世人」の皆さんは、新しい研究的可能性発見にむけ、札幌開催のISAE2015に参加し、決して隠蔽していないところをハイデガーに見せ付けましょう。ちなみに、本当の「存在と時間」は、きちんと勉強してね。










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◇ISAE2014 スペイン大会 理事会報告  

近藤誠司(北海道大学大学院)





 来年2015年に我が国で標記ISAE 2015 Japanが開催されることになっており、今回のスペインでの第48回大会には2015年日本大会について、ISAE理事会で準備状況の報告と質疑応答、総会でのアナウンスメントが行われることになりました。アジア地区理事の二宮先生、応用動物行動学会会長の植竹先生のお二方が所用でこのスペイン大会に出席できず、2015年大会の大会長を務めることになっている私近藤が急遽出席することになりました。


 以前に、私はISAEアジア地区理事を務めていたので、二宮先生の代理としてこのISAE理事会に出席するつもりで、理事会にもそうお伝えしたのですが、今年度から会則が変更になり、理事の代理出席は認められないとのこと。結局理事会の中で、2015年日本大会に関する議事の時間帯だけ、運営委員長の森田先生とともに出席いたしました。


 まず私から、全体の概要と大会のメインテーマおよびサブテーマを紹介しました。付け加えて、札幌では8月にWild Animal Managementの国際学会が開催されるのでこの学会とそれぞれが共催という形でWild Animal Managementの国際学会大会の中でISAE JAPAN主催の動物園動物に関するシンポジウムを行うと同時に、ISAE 2015 JapanのなかでもWild Animal Managementの研究者を中心にワークショップなどを行いたい旨の報告もいたしました。さらにISAE 2015 Japanの直前に、札幌市の近郊の江別市にある酪農学園大学で、日本畜産学会大会が開催されることを紹介し、両者によるシンポジウムをISAE開催前日に行う予定であることなども紹介いたしました。こうした他学会との連携は各国の理事に強い印象を与えたようです。次いで、森田先生から、大会全体の運営に関して詳細な説明が行われ、会場が200万都市の真ん中にあること、従って食事や宿泊場所は豊富にあり、不便はないこと、大都市でありながら自然にあふれた環境であることを紹介しました。さらにプロシーディングを印刷製本しないこと含め従来にない低廉な学会参加費になることが紹介され、理事会はどよめき、賛同の声が揚がりました。ただ、開催時期については昨年の理事会でも問題になりましたが、ヨーロッパではすでに後期セミスターが始まっており、出席しにくいという意見が出されました。しかし北米関係者から「どの時期でもどこかが引っかかるでしょう」というごくまともなコメントでこの議論は終わりました。また、プロシーディングを印刷しない件については様々な意見がだされ、当該理事会後にISAE JAPAN関係者で話し合い、編集は従来通りゲッチンゲンに依頼し、印刷は日本国内で行うという方式であればかなり低価格で印刷できることになり、これは実施する予定でおります。これらを含めて私どもが出席したのは1時間程度で、込み入った論議もなく終了し退席いたしました。

 大会ではWood-Gush Memorial Lectureで、新たな統計解析法としてモデリングの考え方がその入り口から丁寧に説明され、個人的には非常に興味深かったです。行動学の武器の一つは、斬新な統計解析だろうという意を一層強くいたしました。Wood-Gush博士の業績顕彰のプレゼンテーションでは「世界中から彼のもとに研究者が集まり」という説明のスライドで、我らが佐藤衆介博士の顔写真が大写しになり、日本人参加者は晴れがましく、佐藤先生の弟子筋の参加者はのけぞっていました。また2日目の基調報告は「ルース・ハリソン女史のアニマル・マシーン後の50年」というタイトルで講演があり、カナダで彼女とお会いしたことのある私には懐かしい写真や著書などが紹介されました。


 恒例になったポスター発表のためのショート・オラル・プレゼンテーションは、実は北海道畜産草地学会でも採用しており好評を博しており、私自身は興味深く聞かせてもらいオラルで焦点を定めてポスターを見に行きました。


 スペインということもあり、日本から院生などの若手の参加者が少なく、やや寂しく感じました。なお東海大学九州の伊藤先生の研究室の女子院生が発表もさることながら、バンケットには浴衣姿で登場し評判になりました。バンケットはヨーロッパらしく、遅い時間から始まり深夜1時過ぎてもまだダンスが終わらないという、日本人泣かせのいつものパターンでした。バンケット会場では何人もの参加者から、「日本大会でもダンスはあるのでしょうね?なければ行かない!」とまでいわれ、「ISAE 2015 Japanでは歌舞音曲の禁止!」を宣言していた森田実行委員長も妥協せざるを得ず、余儀なくダンスとカラオケをバンケット・ディナーに入れようと計画を変更することになりました。


 私が編集委員として出席したJournal of Applied Animal Behaviour Scienceの編集会議も3日目の朝に開催されましたので、簡単に報告しておきます。投稿数は2013年が396編で2014年前半が203編、リジェクト率は2013年が64%であったのに対して、2014年前半ですでに58%であること、採択論文の国際的分布は西ヨーロッパが56.9%で最も高く、ついでUSAの17.1%が続き、第3位がオーストラリア・ニュージーランドの12.3%でした。第4位が私どもアジアと東ヨーロッパでそれぞれ4.1%でした。本誌のImpact Factorは2012年で1.497と前年2011年の1.918よりやや下がり、Agriculture, Dairy and Animal Science分野では12番目でした。ただし、過去5年間の平均Impact Factorは2.059で7番目です。ちなみに過去5年間の平均Impact FactorではトップがJ. Dairy Scienceで3.009です。


 最後に総会では、再びISAE 2015 Japanの紹介を行いました。説明のパワーポイントを森田先生が直前まで、発表する私に見せずに作成しており、表紙のページの次のページに私が馬に乗り牛を追っている写真と流鏑馬で騎乗弓射している姿の写真が出て慌てました。とっさに「教授業をやっているが、その他の時間には時々サムライとカウボーイをやっている」といって受けをとりました。具体的な内容は森田先生が紹介したのですが、ISAE 2015 Japanの参加費は例年になく低廉であるというアナウンスメントには会場から拍手と大きな共感の声が挙がりました。開催地札幌の説明も美しいスライドを多用して好評であり、会場の北海道大学も大都市の真ん中でホテルやレストランが周辺に多数存在し心配ないという説明も親切なものでした。ただ、森田先生はレストランやカフェ、バーがたくさんあるので「参加者は自分で食料を採集する必要はない」という説明は大受けで、次のスライドが札幌郊外で大きな鱒を釣り上げた写真が出たとき「再度説明する、自分でこうして食料を得る必要はない!ただしFISHINGを楽しみたい方は、楽しんでください」という説明で会場は爆笑の渦に包まれました。


 今回からエクスカーションは総会などすべての学会行事の最後に設定されており、参加者はやや少なかった模様でした。私どもは会場のビトリア・ガスタイズ周辺のゲルニカなど典型的なバスク地方の小都市を周り、そのままビルバオ空港に送ってもらい帰途につきました。ビルバオからの飛行機が遅れに遅れ、ミュンヘン空港に深夜到着し、東北大佐藤先生ご夫妻とともにミュンヘンで一泊した冒険談はまた次の機会にすることにして、この報告を終わります。



近藤誠司
ISAEJAPAN2015 大会委員長
(北海道大学大学院農学研究院 特任教授)




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48th Congress of the International Society for Applied Ethology (ISAE 2014) 参加報告  

有賀 小百合 (東北大学学院農学研究科)

 2014年7月29日~8月2日の4日間に渡り、『48th Congress of the International Society for Applied Ethology (ISAE 2014) 』がスペイン北部のバスク地方、ビトリア・ガスティス(Vitoria-Gasteiz)にて開催されました。ビトリア・ガスティスは古い街並みと近代的なトロン(路面電車)、綺麗な緑が共存しているとても魅力的な街で、到着した日早々に「この街に住みたい!」と感じてしまいました。


 ISAE 2014では、多くの方々が講演や口頭発表、ポスター発表をされました。中でも私が強く印象に残っている講演は、まず1つ目が、Daniel Berckmans先生の「講演名:Precision livestock farming to improve animal welfare and health」です。本講演では、評価の難しい動物の行動や情動に関して、自動モニタリングシステムを活用することで、より正確に評価することが可能だと紹介されていました。例えば、ウシの跛行症状の評価では脚や首の角度から症状の有無や重症度を評価したり、ウマの駆け足時の情動を心拍数から評価する方法などです。次に印象的だった講演が、Frank Tuyttens先生の「講演名:Observer bias in applied ethology: can we believe what we score, if we score what we believe?」です。動物の行動調査では、調査者の思い込みによって、意図せず間違った評価を出してしまったり、一つの調査項目に気を囚われてしまうことで、他に重要な事象が起きていても気がつくことができない場合があります。本講演では、ウシの暑熱ストレス評価において、調査者に実気温より高い気温表示を見せることで、パンティングスコアがより高く評価されてしまうという研究が紹介されていました。両講演で共通していたのは、「動物行動研究の弱点」や「行動評価の曖昧さをどう改善していくか」という点であると思います。動物の行動には一見同じ行動であっても、正常で快情動な行動である場合と、異常で不快情動な行動である場合があります。例えば、維持行動としての身繕い行動と、葛藤状態における転位行動としての身繕い行動などです。動物の行動研究初級者にとって、この見極めはとても難しいと感じています。経験を重ねて行動の見極めスキルをあげていく喜びもありますが、誰が調査しても正確な評価につながる技術は、動物の行動や情動をより正確に把握するために必要だと思います。今回の学会を通じて、現在の行動の発現状況や時間配分などから動物の情動を推測する方法に加えて、より客観的な指標を用いて総合的に評価することがこれからの応用動物行動学に必要なのだと感じました。


 私自身は8月1日のポスターセッションにて、ポスター発表をさせていただきました。恥ずかしながら、今回が初海外!初国際学会!と初めて尽くしで、日本国内の学会と国際学会における発表の仕方の違い、英語での科学的なコミュニケーションの取り方など、すべてが新鮮かつ難しく、とても刺激的な4日間でした。今回、培わせていただいた経験を生かし、海外の研究者の方ともっともっと交流できるように精進していきたいです。







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ISAE2014参加報告  

八代 梓(東海大学大学院農学研究科)


 ISAE 2014(国際応用動物行動学会第48回大会)が本年7月29日から8月2日の日程でスペイン、ビトリアで開催されました。私は初めての参加でしたが、日本からは10人以上の参加があり、とても心強く感じました。


 ビトリアは、日本から行くには少々不便な街でしたが、観光地化されておらず、古くからの教会や寺院が残る、きれいで見ていて飽きない町並みでした。スペインの習慣なのか、昼食でもワインが出され(しかも学会の最中に!嬉)、夕食の時間が9時からだったこと(7時にご飯は食べられない!泣)には驚きました。


 さて、本題である学会の話しですが、演題はウシ、ブタ、ニワトリ、ウマの家畜だけにとどまらず、イヌやネコ等の伴侶動物やクマ等の動物園動物や、家畜管理のための機械など様々な分野の発表が見られました。さらに、Marian Dawkinsさんなどをはじめとした、著名な研究者のplenaryが多く開催されました。また、口頭発表では若い発表者が多く見受けられ、その堂々とした姿がとても印象に残っています。とても同世代とは思えず、私とは全然違うなぁと思う反面、私も自分の研究に自信をもち、しっかりと意見を主張できるようになりたいと思いました。


 私は「Experience of landscape immersion exhibit: zoo visitors’ perceptions of captive Japanese macaques (Macaca fuscata)」というタイトルで、熊本市動植物園におけるニホンザルの生息環境展示が来園者に与える影響について発表しました。ポスターの前に立っていて何回か質問されたのですが、英会話という行為が初体験だった私は、質問を聞き取るのに苦労し、さらに質問が理解できても英語ですぐに言えないという状態でした。わざわざ質問していただけたのに活発な議論ができず、質問してくださった方に申し訳なく、せっかくのチャンスを逃してしまい残念な気持ちが残りました。


 この夏、初のヨーロッパに行き、国際学会に参加したことで、欧州人と日本人の文化や考え方が大きく違い、それを埋めるためには、言葉での意思疎通が必要であることを強く感じました。さらに、研究においては、研究を発信することや、議論を深めて行くことが重要であり、そのためには英語は欠かせないものであるということが分かりました。軽い気持ちで参加した国際学会でしたが、とても貴重な経験をすることができ、自分自信を見つめ直すことができたので、参加してよかったと思いました。


 今回の学会参加には、応用動物行動学会より参加助成を頂きました。この場を借りて応用動物行動学会の皆様に御礼申し上げます。また、現地でアドバイスをくださり、楽しく食事をしてくださった日本人研究者の方々に感謝します。

※現地での写真はISAE2015 Hokkaido Japan facebookページにアップロードしてあります(東海大 伊藤)




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応用動物行動学・夏の学校2014 報告  


新村 毅(基礎生物学研究所)






 2014年8月29・30日(金・土)に、「応用動物行動学・夏の学校」と題した集いを、熊本県にある阿蘇くじゅう国立公園南阿蘇ビジターセンターにおいて、応用動物行動学会・日本家畜管理学会の共催で開催した。


 夏の学校は、学部生や大学院生などの若手研究者が一堂に会し、応用動物行動学を牽引する講師陣や同世代の仲間など、年齢や分野の垣根を超えて交流する合宿形式の研究会で、先端の研究を学ぶだけでなく、グループディスカッションを通じて研究の楽しさを発掘したり、応用動物行動学について語りあったりする場を提供することを目的としていた。


 講師は、エンカレッジレクチャーとして楠瀬良氏(装削蹄協会(元JRA総研))、研究レクチャーとして森村成樹氏(京大WRC熊本サンクチュアリ)、河合正人氏(帯広畜産大)、加瀬ちひろ氏(千葉科学大)の豪華講師陣を迎えることができ、最近アカデミックポストを得た新村と加瀬氏でキャリアパスセミナーも開催した。参加者は、全国から20名が集まり、学部3年生からポスドクまでの参加があった。東京・神奈川からの参加は1名に留まったものの、九州からの参加が多く、最多は東海大学で、9名の参加があった。


 夏の学校では、講演以外にグループディスカッションを各日に1回ずつ、合計2回企画した。4-5名ずつのグループにわかれ、全参加者が自身の研究内容あるいは構想中の研究について説明し、それに対する質疑応答・議論をするというものである。各グループの議長も、参加者の中から選抜し、講演者もディスカッションファシリテーターとしていずれかのグループに参加してもらった。懇親会も含めてであったが、19時から始まった1日目のグループディスカッションが翌日1時まで続いていたことが、この夏の学校の全てを物語っていたように思う。アンケートは、18名から回答を頂くことができたので(回収率90%)、以下に、参加者からのアンケート結果と伴に、今回の夏の学校を、もう少し詳しく振り返りたい。


 夏の学校のポイントの1つと認識していた講演であったが、講演者のトークは、まさに応用動物行動学を牽引するにふさわしい方々ものであった。夏の学校らしく若手へのメッセージも含まれた講演は、「(競走馬、野生動物、霊長類、牛等に関する)研究紹介が新鮮で興味深かった」、「研究を通じた社会貢献の話に刺激を受けた」、「キャリアパスセミナーを聞いて研究者の道についての考え方が変わった・研究を楽しむことの大切さが伝わった」などの意見が集まった。「興味深かった講演は?」の質問について、全講演者がほぼ同数の票を得ていたことから、多様な参加動機を持つ参加者のニーズに答えられた講師陣だったとも言える。良い評価を受けることができたように思う。


 グループディスカッションについては、5点満点中の平均点が4.5点と非常に高い評価を得たと言える。「自分の研究に対して貴重な意見・アドバイスを聞けた」、「様々な分野、様々な動物の研究を聞けた」という意見が大半を占め、その他には「時間無制限・自由なスタイルで行えたので、深く広がりのあるディスカッションができた」という意見などもあった。合宿形式についての質問は、61%が「合宿形式は良かった」と回答しており、開催地周辺の参加者を除けば、ほとんどの参加者が、合宿形式が良いと回答していると予想される。もう1つの夏の学校の最大のポイントは、グループディスカッションであったが、前述したように、翌日1時まで続いていたことが全ての答えのように思う。とにかく自分で喋る、そしてそれに対してたくさん質問される、議論が盛り上がる、興味を持ってもらう、意見・アドバイスをもらうということが最も重要なことであると認識していた世話人は、全参加者に発表をお願いし、グループディスカッションを時間が気にならない合宿形式の最後に回し、アルコールで喋ることを円滑にし、さらに豊富な知識・経験を有する講師と議長を各グループに配置した。しかし、そのような世話人の想像を超え、実際には参加者全員が能動的に議論に真剣に取り組んで質問し、勝手に盛り上がっていたように思える。グループディスカッションを盛り上げてくれた参加者全員に厚く感謝申し上げたい。


 次に参加費・宿泊費・懇親会費についてであるが、94%の参加者が「適当」と回答した。学会からの補助を受けることができたため、今回の参加費は無料であった。食費・懇親会費の合計費用は、学生は2,000円のみ、ポスドク以上は6,000円であった。教員の方々は、この金額を聞くと破格だと思うのではないだろうか?しかし、学生は、これで適当だと思うのが実際である。私がそうであったように、学生はそれくらい貧乏であるということを再認識して頂ければ幸甚である。そのような学生のために、参加費をできる限り安くするというのが、夏の学校を企画するにあたり最初に考えたことである。補助金を支出してほしいという考えを快諾して頂いた、応用動物行動学・日本家畜管理学会の会長・副会長ならびに幹事の皆様には厚く御礼申し上げたい。


 アンケートの最後では、次回以降の開催について伺った。その結果、1年後の開催の希望が83%であった。「またあったら参加したいか?」という質問に対しては、「ぜひ参加したい」が50%、「参加したいが場所次第」が39%であった。これらの結果から、多くの参加者が次も参加したいという意見を持っていることがわかり、高い評価を受けたと言える。しかし、場所次第と思う参加者の意見は、次回以降の検討事項として考慮したい。


 以上のように、アンケート結果から、多くの参加者に夏の学校を楽しんでもらえたと思える。大学や学会では味わうことのできない魅力を出すこともできたように思える。講演者による情熱のあるトークと、参加者による能動的なグループディスカッションが成功に導いてくれた。参加者全員に、心から御礼申し上げたい。


 世話人の思いの1つとしては、応用動物行動学会らしい若手を大事にする伝統と、それに呼応するような学生・ポスドク達の能動的な行動は、他の学会にはない良さであると確信している。しかし、応用動物行動学を牽引して来た大御所の世代、牽引している中堅の世代を考えると、若手に勢いがあるようには思えない。夏の学校を通じて、今後の応用動物行動学を担う若手が出てくることを、何よりも期待したい。


 最後に、夏の学校では、多くの方々に御協力頂いた。運搬等にご協力頂いた方々、議長の方々、中でも伊藤秀一氏をはじめとする東海大学の皆様には準備段階から非常にお世話になった。また、この企画をご快諾頂いた応用動物行動学会、日本家畜管理学会両学会長ならびに幹事の皆様、さらには、参加を学生に呼び掛けて頂いた研究室PIの先生方、企画を成功に導いてくれた講演者と参加者の方々に、この場をお借りして感謝申し上げたい。













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◇「夏の学校」参加報告  

田辺智樹(帯広畜産大学修士1年)





 私は2014年8月29・30日に熊本県の阿蘇にて開催された「夏の学校」に参加させていただきました。プログラムとしては、講師の方々によるレクチャーと参加者によるグループディスカッションでした。


 エンカレッジレクチャーでは、日本装削蹄協会・元JRA総研の楠瀬先生が「動物の行動を通して何を視るか」というテーマで講演をしてくださいました。楠瀬先生の研究は、私が取り組んでいる研究の原点であり、今回の講演をとても楽しみにしていました。講演では、研究内容に加えて調査の方法や結果のまとめかたなどについて詳しく説明していただきました。自分の研究と重なる部分もありヒントとなるような解析方法や、まとめかたを聴くことができたので今後の自分の研究に取り入れていきたいです。


 研究レクチャーでは、千葉科学大の加瀬先生、帯広畜産大学の河合先生、京都大学WRCサクチュアリの森村先生がそれぞれの研究について写真や動画を交えながら非常にわかりやすくお話ししてくださいました。普段自分があまり関わることのない分野の話もあり、新鮮で研究の観点も異なるのでとても興味深いものでした。


 キャリアパスセミナーでは、基礎生物学研究所の新村先生と千葉科学大の加瀬先生のお二人が現在の研究職に就くまでのお話をしていただきました。決して楽な道のりではなく辛いこともたくさんあったそうです。それでも最後まであきらめなかったお二人の熱意が講演を通して伝わり、学部生、院生、ポスドクといった若手研究者の心にとても響くお話だったと思います。


 グループディスカッションは、1グループ4~5人で各自が準備してきた資料などを用いて熱い議論が繰り広げられました。少人数だったので議論をしやすい環境であり、どのグループも非常に盛り上がっていたのが印象的でした。私もたくさんの質問やアドバイスをいただき、大変有意義な時間を過ごすことができました。


 この夏の学校で、講師の方々のすばらしい講演が聴けたこと、応用動物行動学を学ぶ同世代の人たちと意見交換をできたことは、今後の研究を行う上で私にとってとても大きな刺激となりました。また来年も開催していただきたいですし、その際はぜひ参加したいと思います。最後に、このような勉強会を企画・運営していただいた新村様、研究の楽しさやすばらしさを教えて下さった講師の方々、熱い議論を交わした参加者のみなさまに感謝申し上げます。ありがとうございました。








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◇家畜管理学会・応用動物行動学会合同現地検討会 in Aso.  

山田明央(農研機構九沖農研セ)

 事の発端は、春の宵(学会シーズン)のつくば。デパ地下のお弁当が半額になるころを見計らい、高級食材をお手ごろ価格でgetした帰り道、とある店の出入り口付近で見慣れた酔っ払い集団と目が合ってしまった時から始まりました。阿蘇で夏の学校の前後に現地検討会という話、その時はまあ考えておくよとかわす余裕があったのですが、追い打ちをかけるように某S先生からの「阿蘇野草地の畜産的利用」をテーマに開催との提案(指示?)が飛び、伊藤先生と覚悟を決めたのがようやく7月のことでした。それから急いで演者をお願いして、現地の手配をして、最終スケジュールがようやく確定したのは、1週間前。諸先輩方の無茶振りを何とか形にするという家畜管理学会・応用動物行動学会の伝統に培われた技能は、今回も見事に発揮されたのでした。


 28日のシンポジウムでは、「暖地無積雪地域における周年放牧肥育技術について」と言う課題名で九州沖縄農業研究センター周年放牧研究チーム長の小林上席より、続いて、「阿蘇外輪山ネザサ一斉枯死後の植性遷移について」という課題名で山田が発表し、前述したように、今回のシンポジウムのもともとのお題は、阿蘇外輪山の畜産的利用と言うことでしたので、阿蘇の北外輪標高900mに位置する,熊本県農業研究センター草地畜産研究所が取り組んでいる、「阿蘇地域の改良草地を利用した放牧肥育技術について」を熊本県の北浦研究員から紹介してもらいました。阿蘇北外輪山は冬期積雪があるのですが、熊本県草地畜産研究所では、基本的に無畜舎で放牧地において飼料米・イネWCS等を給与しながら2シーズン放牧で肥育しています。ここでの開発された技術は、翌日の現地見学先である産山村上田尻牧野組合で実証試験として取り組まれています。また、会場である東海大学農学部(阿蘇校舎)から「阿蘇草原にみる人と自然のつながり」という課題名で、阿蘇火山の歴史から草原の由来、そこでの植生と人と家畜の関与、野草地を利用したこれからの畜産の展望などについて、岡本教授より大変示唆に富むお話を伺いました。


 翌29日は、現地検討会。朝からの不穏な空模様が、阿蘇の北外輪山ミルクロードを登ってゆくにつれ雨になり、上田尻牧野組合の井 健二(産山村では井さんばかりなのでお名前が大事)組合長、滝本褐毛和種登録協会会長、家入熊本県草地畜産研究所長と待ち合わせの池山水源駐車場に着いた時には結構な雨脚になっていました。しかし、牧野組合の一角で草地畜産研究所が行っている周年放牧肥育試験地を見学するころには少し小降りになり、さらに上田尻牧野組合が大丸・松坂屋HDと取り組んでいる、粗飼料多給による「草うしプロジェクト」の肥育牛舎についたころには、ほとんど気にならなくなるぐらいになりました。ここで、滝本褐毛和種登録協会会長の1970年代から続く研究と現場との連携の歴史と粗飼料多給による牛肉生産の重要性、今後に向けての期待等のお話を(終わりの時間をハラハラしながら、スミマセン・・・)お聞きし、一同大変勉強になりました。赤身肉の認知度がじわじわと広がりつつある中で、現在、熊本の褐毛和種の子牛価格は黒毛和種並みに上昇しているが、一方で肥育素牛の確保が難しいこと、そのため雌牛まで肥育に回り、子牛が高値で取引されているにも関わらず、繁殖雌牛の頭数は7,000頭弱から回復が見えないこと、上田尻牧野組合でも黒毛和種の割合が増え、大丸・松坂屋HDとの取り決めの要件である、放牧で育った素牛を牧野組合内では確保しきれずに、子牛市場から購入しているが、それも難しくなっていること等、現在の褐毛和種飼育、肥育の構造的問題点も、質疑の中で明らかになりました。ただ、草うしプレミアムとして取り組まれている、放牧地と一体となった肥育舎を見学し、肥育牛がのびのびと自由行動を確保された中で肥育されている姿は、価格保証されれば、日本でもこれからは「これもあり」かなと考えさせられる飼養形態でした。最後は、やはり上田尻牧野組合の構成員の方が経営している民宿兼食事処「山の里」であか牛の焼き肉に舌鼓をうち、なんとか無事に現地見学会を終了することができました。


 当日、万難を排して阿蘇にお集まりくださいました19名の皆様、どうもありがとうございました。また、関係者の皆様、本当にご苦労様でした。









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◇応用動物行動学会・日本家畜管理学会 現地検討会 in 阿蘇に参加して  

椎葉 湧一朗(信州大学修士1年)





 2014年8月28日・29日・30日に応用動物行動学会主催の夏の学校が熊本県の阿蘇地域で開催され、その前日に、世界農業遺産に登録された阿蘇地域を直に見てもらおうということと、阿蘇に分校を置く東海大学農学部の農場見学を含めての阿蘇の現地検討会を行いました。実は、私は大学院こそ信州大学ですが、学部生時代はその東海大学農学部に在籍し、4年間大学生活を過ごしてきました。今回は夏の学校が熊本で、しかも阿蘇であるということで親近感が湧き、懐かしい気持ちで現地検討会に参加しました。28日は生憎の曇りと小雨の繰り返しでしたが、私たちは9時半に熊本空港集合でした。9時半まで待ってくれたメンバーの皆様には感謝致します。


 途中の草千里では、濃霧でいつもの見晴らしの良い広大な景色とそこに放牧される牛が作るのどかな風景は、残念ながらお目にかかることができませんでしたが、阿蘇の広大な土地に莫大なエネルギーを感じることができました。東海大学では午後から合同シンポジウムが行われ4人の研究員、先生方の講演を拝聴しました。農研機構九州研の小林さんは「暖地無積雪地域における周年放牧肥育技術について」、同じく農研機構九州研の山田さんは「阿蘇北外輪山ネザサ一斉枯死後の植生遷移」、熊本県草地畜産研究所の北浦さんは「阿蘇地域の改良草地を利用した放牧肥育技術について」、最後に東海大学農学部の岡本先生が「阿蘇草原にみる人と自然のつながり」という題目で、ユーモアたっぷりの話で非常に楽しめました。シンポジウム終了後、農場を見学しましたが、学部生時代の懐かしい動物達に再会でき、特にジャージーと黒毛、赤牛は自分の担当動物であったため、(あ~この子が種付かなかったんだよな~)、(この子は優秀だったな~)という心の声が自然と出てきてしまいました。


 夜は、懇親会ということで、伊藤秀一先生お勧めの店で、皆さんお酒も入り自己紹介をしながら交流を深めました。伊藤先生お勧めの店だけあって非常に料理も美味しく、居心地の良い一時を過ごしました。翌日午前中の検討会は産山村牧野組合に向かい、放牧型粗飼料多給飼育(粗飼料比率35%以上)で飼育する褐毛和種(通称:赤牛だが、ここでのブランド名は草牛)の見学を行いました。ここでは草牛がたっぷりの野草を食べているだけに、草牛プロジェクト運営委員の古谷さんの話もたっぷりで昼食前に満腹になりそうでした。


 赤牛を見るとやはり食べてみたくなるというものです。その心理を察してくれたのか、伊藤先生は赤牛専門の店をご用意してくださり、赤牛の鉄板焼きを思う存分頬張りました。黒毛和種とまた違い色が淡い朱色で水っぽいかと思いきや、ずっしりとした重量感のある噛みごたえでした。とても美味しかったです。


 この現地検討会では阿蘇の雄大な自然、畜産の現状を再確認することができました。阿蘇は2013年には世界農業遺産、今年の9月には、阿蘇ジオパークとして世界ジオパークに認定され、草原の維持と持続的農業をテーマに畜産、農業を普及させています。これらは今の日本に一番重要な自給率向上につながる鍵なのでは、と自分ながらに考えています。この後の夏の学校も、非常に素晴らしいものでした。このような現地検討会及び夏の学校を計画、実行してくれた先生方、関係者の皆様には大変感謝しています。来年も是非参加したいと思います。








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◇日本畜産管理学会・応用動物行動学会合同シンポジウム  

堀 秀帆 (東海大学農学研究科)





 2014年8月28日(水)に、東海大学農学部阿蘇キャンパスにおいて、日本畜産学会・応用動物行動学会合同シンポジウムが開催されましたので、報告いたします。本シンポジウムの会場となった阿蘇キャンパスは、雄大で自然豊な阿蘇外輪山に位置しています。最寄り駅からの交通手段が乏しく、どの地点から歩き始めても坂道である、非常に健康的な地形となっています。
そのような高立地条件であり、かつ当日は生憎の天気となりましたが、草地や畜産関係の研究者の方々を中心に、遠方からも多数の方々にご参加いただきました。


 シンポジウムでは、九州内でも特有の気候および地形である阿蘇地域における畜産や野生動物、植物と人の関わり等に関して、熊本県内の各研究機関で研究をされている4名の研究者の方々にご講演いただきました。
最初にご講演いただいた小林先生(農研機構九州沖縄農業研究センター)からは、「暖地無積雪地域における周年放牧肥育技術について」という題目で、輪換放牧牛の肥育における牧草の季節性利用についてお話いただきました。牧草による肥育が褐色和牛の特徴であるため、冬期においても牧草を安定して供給可能であることは、アドバンテージとなることが期待できると思いました。


 2番目の演者である山田先生(農研機構九州沖縄農業研究センター)からは、「阿蘇北外輪山ネザサ一斉枯死後の植生遷移」という題目で、放牧地において優占度が高いネザサが一斉枯死した後にどのような極相に遷移したのかをお話していただきました。私は趣味で地面を掘り返すことが多いのですが、ネザサは地中に根が広がっているため、穴を掘るとスコップがほぼ確実に引っかかります。そのため恨めしく思うこともありましたが、草地の生態系を支える重要な役割があることを学び、ネザサに対する認識が改まりました。


北浦先生(熊本県草地畜産研究所)からは、「阿蘇地域の改良草地を利用した放牧肥育技術について」お話いただきました。放牧による肥育がウシの肉質評価に与える影響についてご講演いただきました。講演会後に、阿蘇の草地で肥育された褐色和牛を試食しました。褐牛の肉は柔らかく、旨味があり、放牧牛の肉における特性を、身をもって体感することができました。
最後の講演者である岡本先生(東海大学農学部)には、「阿蘇草原にみる人と自然のつながり」に関する講演をしていただきました。阿蘇の成り立ちや草地の特性について、阿蘇に住む人々と自然との関わりを中心にお話していただきました。自然環境と、そこで生活する人々の生活は隔絶されたものではなく、ヒトも生態系を支える要素の一つであることを認識する必要があることを考えさせられる内容でした。


 シンポジウム後には、阿蘇の麓に位置する大津町で懇親会が開催され、分野や年代が異なる方々と交流することができました。私は、阿蘇で生活を開始して5年目になりますが、阿蘇の自然は、同じ季節でも毎年異なる様相を見せるため、未だに慣れることができませんが、一方でそれが非常に魅力的であると思います。阿蘇の美しい草地は、自然に形成されたものではなく、ヒトの手が介入することにより形成され、維持されています。また、草地を効果的に利用することは、地域農業を支えるだけでなく、草地と生物が織り成す生態系を維持する役割があります。阿蘇草地の利用に関する研究の更なる発展を願います。







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◇ISAE2015で研究発表を行いましょう!  

ISAE2015学術委員会 二宮 茂(岐阜大)







ISAE2015の発表要旨の申し込みは12月1日開始予定です。


募集する研究発表の形式は以下の通りです。
・ポスター発表(1分間でポスター発表の告知を行うセッションも設ける予定)
・口頭発表(質疑込みで1演題あたり15分程度の見込み)
・Plenary講演(1人の研究者の研究発表を参加者全員で聞くプログラム、質疑込みで1演題あたり45分程度の見込み)
・workshop(1つのテーマに対し、複数の話題提供を行い、討論するプログラム)


 ISAE会員でない方も発表申し込み可能です。また、ISAE2015ではAnimal2011における余剰金が活用されています。Animal2011を共催した応用動物行動学会、日本家畜管理学会、日本動物心理学会、日本動物行動学会の会員であれば、ISAE会員でなくともISAE会員価格でISAE2015に参加ができます。


ISAE2015のメインテーマは‘Ethology for sustainable society’です。そして、サブテーマを4つ設定しています。
1) Animal welfare assessment for good farm practice and production
2) Freedom to express normal behaviour in captive animals
3) Behavioural approaches to wild animal management
4) Human-animal interactions and animal cognition


 これらのテーマに興味のある方、研究を行っている方は是非、参加・研究発表してください。もちろん、その他の研究テーマもウェルカムです。ISAE(国際応用動物行動学会)ですので、世界中の応用動物行動学の研究者がISAE2015に参加します。


 研究発表は、ISAE2015HPからリンクされるOASESという要旨提出システムにおいてweb上にて必要事項を記入の上申し込みください。発表要旨申し込みの締め切りは2月末の予定です。その後、発表要旨の査読があり、遅くとも5月中には発表の可否、発表形式について、通知する予定です。


 発表要旨の申し込み方法や学会参加費の詳細などISAE2015に関することはISAE2015のHP (http://www.jsaab.org/isae2015/) を参照ください。


 それでは、ISAE2015でお会いできることを楽しみにしています。









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◇ISAE2015開催に向けた情報委員会の準備状況  

ISAE2015情報委員会 安江 健(茨城大)





いよいよ第49回国際応用動物行動学会議(ISAE2015)の開催まで、あと1年を切りました。本稿では、情報委員会の準備状況や活動内容について簡単に報告するとともに、お知り合いの方への広報を是非ともお願いいたします!!


 情報委員会は、主に開催に関する広報活動と会議の講演要旨集の発行、ならびに会議のプログラムや会場である北大周辺に関する情報の発信を役務としています。今までは、開催案内のポスターやビラを、主催団体である応用動物行動学会はもちろんのこと、共催団体である日本家畜管理学会や後援団体である日本畜産学会、日本動物行動学会、日本動物心理学会などの大会開催時に配布・掲示いただくことで開催を広報してきました。8月25日に念願のHPを立ち上げることができ(下図)、現在はフェイスブック(以下FB)でも開催を案内しております。


HPアドレスは(http://www.jsaab.org/isae2015/index.html)ですので、まだご覧いただいていない方は是非ともご覧ください。また、HPのトップ画面からISAE 2015 のFBにも入ることができます。この原稿を書いている10月10日現在では、FBを通じて世界中の28名の方から「いいね!」をいただいています。FBの方もご覧いただき、「いいね!」を投票いただきますとともに、お知り合いにも是非とも宣伝していただけますようお願いいたします。


 当情報委員会は安江を含め、4名の委員で運営しています。副委員長の青山先生(宇都宮大学)には、主にHPやFBへの書き込み・問い合わせへの対応、ならびに講演要旨のとりまとめを、東海大学の伊藤先生にはHPとFBの作成・管理全般についてを、東北農研センターの深澤先生には印刷会社とのやり取りやHPの内容に関する検討、そして本NLを通しての情報発信を担当いただいています。IT難民である委員長(安江)は、これら優秀な委員の皆さんに支えられて(突き上げられて?)何とか役務をこなしています。


HPとFBの宣伝と、そして何より一人でも多くの皆様のご参加をお願いいたします!!











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◇ISAE2015成功のため、お知り合いの企業、団体からの寄付を積極的に呼びかけて下さい!  

募金委員会 矢用健一(生物資源研)







会議運営は、できるだけ簡素、質素を旨として、参加費を主な収入源とした開催費用の支出計画を立てているところです。一方で、学生等の若手研究者には、彼らの参加を促し、国際的な経験を積んでもらうため、その参加費を極力低く設定しており、参加者からの会費だけでは、会議の円滑な運営が困難な状況にあります。
会員の皆様には、本会議を実り多きものとするため、また国際的視野を持った若手研究者を養成するため、お知り合いの企業、団体に積極的に働きかけていただき、寄付への賛同を募っていただけますようお願いします。


寄付募集用のパンフレット(A4で9枚)は、このリンクからPDFでダウンロードできます。
・大会長挨拶
・会議の概要
・寄付の要項
・寄付企業・団体への特典の例
・大会運営委員会名簿と連絡先
という内容になっていますので、寄付を募っていただく際にご活用下さい。


 また、これとは別にA4サイズ1枚、三つ折りの、カラーパンフレットを後日印刷する予定ですので、積極的にご活用いただけますようお願いします。


以下、募集要項です。


寄付金の募集要項


1. 寄付金を募る趣意説明
 このたび、第49回国際応用動物行動学会議(ISAE2015)が、2015(平成27)年9月13日(日)~9月17日(木)の5日間に、北海道大学 学術交流会館におきまして開催される運びとなりました。
 本会議の運営につきましては、できるだけ簡素、質素を旨として、参加費を主な収入源とした開催費用の支出計画を立てているところですが、一方で、学生等の若手研究者には、彼らの参加を促し、国際的な経験を積んでもらうため、その参加費を極力低く設定しております。そのため、参加者からの会費だけでは、会議の円滑な運営が困難な状況にあります。
 つきましては、諸事御多端の折、誠に恐縮に存じますが、本会議を実り多きものとするため、また国際的視野を持った若手研究者を養成するため、学会開催の主旨にご賛同いただき、格別のご支援、ご助力を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。


●募金の名称
第49回国際応用動物行動学会議
●募集期間
2014年10月14日~2015年9月12日
会議直前までご寄付は可能ですが、2015年6月30日頃に講演要旨集の入稿期限が設定されており、それ以降は特典のうち講演要旨集の寄付者リストへの掲示ができなくなります。寄付はなるべくお早めにお手続きいただけますようお願いします。
●寄付金の使途
第49回国際応用動物行動学会議の準備および運営、ならびに若手研究者への援助
●募金責任者
矢用健一(募金委員会委員長)
●募金の詳細
法人・団体等:1口10,000円(できれば3口以上をお願いします)
●募金への特典
1~2口(ブロンズ) 会場での発表の合間でのスライド掲示・講演要旨集の寄付者リストへの掲載(1/8ページ)・会議 HPへの掲載(小)
3~4口(シルバー) 会場での発表の合間でのスライド掲示・講演要旨集の寄付者リストへの掲載(1/2ページ)・1名参加無料・会議 HPへの掲載(中)
5口以上(ゴールド) 会場での発表の合間でのスライド掲示・講演要旨集の寄付者リストへの掲載(1ページ)・1名参加無料・会議HPへの掲載(大)・会議HPでのバナーリンク
●会議予算総額
500万円
●寄付金の払い込み方法
ゆうちょ銀行 
記号:18320
番号:12799901
口座名義:2015年国際応用動物行動学会議実行委員会


(他金融機関からの振込の場合)
銀行名:ゆうちょ銀行
店名:八三八  (読み:ハチサンハチ)
店番:838
預金種目:普通預金
口座番号:1279990
口座名義:2015年国際応用動物行動学会議実行委員会


※全体予算の規模が基準以下であるため、免税措置は適応されません









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◇2015年度春季研究発表会の開催予告  

矢用健一(生物資源研)


 応用動物行動学会・日本家畜管理学会合同の2015年度春季研究発表会とシンポジウムを以下の予定で開催します。詳細は次号でお伝えしますが、学生(大学院生含む)を対象とした優秀発表表彰を引き続き行う予定ですので、ご準備抜かりなく。


日程:2015年3月30日
場所:宇都宮大学農学部(栃木県宇都宮市峰町350)









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◇第5回国際野生動物管理学術会議について  

出口善隆(岩手大)





 2015年7月に第5回国際野生動物管理学術会議(The Vth International Wildlife Management Congress:IWMC5)を開催いたします。「国際的に多様な文化と社会に一致した野生動物管理のモデル構築」をメインテーマに、野生動物の個体群動態と分布、生息地利用、被害管理、外来種対策、希少種保全、管理システムや野生動物管理の専門家育成などを主要課題としています。


○開催日程
2015年7月26日(日)〜30日(木)/札幌コンベンションセンター


○要旨提出から審査、学会参加登録までのスケジュール
・受付開始:2014年11月17日(月)
・提出締切:口頭・ポスター 2015年1月20日(火)
・審査結果:2015年2月9日(月)より 
*審査結果は申請代表者にメールで通知
・審査通過者は、2015年4月10日(金)までに発表登録と参加費を納入する




各シンポジウム、口頭発表、ポスター発表の募集など、詳細な情報はホームページをご覧下さい。


ホームページ  http://www.iwmc2015.org








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◇第2回 動物写真コンテスト開催のお知らせ(追記)


伊藤秀一(東海大)


昨年に引き続き,動物写真コンテストを開催いたします.


 写真コンテストのテーマは“応用動物行動学のすばらしさをアピールするために,私たちが研究対象にしている動物の「美しい,楽しい,カッコイイ」姿を表現しよう”です.国際学会等に参加すると,各種のパンフレットやポスターに,すばらしい家畜(特に産業動物)の写真が使われていることに驚きます.そこで,今回,会員の皆様のご協力をいただき,私たちが研究している動物達のすばらしい姿をアピールすることを目的として写真コンテストを開催します.もちろん,伴侶動物や展示動物に関しても,私たち「研究者」の目線からの写真は貴重です.


 コンテストにご応募いただいた写真は,学会ホームページ等の電子媒体や,ポストカード・冊子,ISAE2015のパンフレット・会場・懇親会などでのポスター,もしくはプロジェクターでの投影など,学会活動に使用させていただくことを検討しています.「動物のすばらしさを伝えたい」という気持ちで応募していただければ幸いです.第1回に応募いただいたすべての作品は,つくばで開催された応用動物行動学会のポスター発表会会場で展示をいたしました.今回も,宇都宮大会,またはISAE2015にて展示を行う予定です.


 参加資格は,会員のみならず,会員の皆様から紹介を受けた方(例えば研究室の学生さんや職場の同僚の方)も応募可能です.

テーマ :
 私たちが研究対象にしている動物の
 「すばらしい,美しい,楽しい,カッコイイ」を表現したもの.


参加対象 :
 応用動物行動学会員または会員の紹介がある者


募集部門 : 本年度は日本国内で撮影された写真に限定します

 産業動物部門(牛、豚、鶏など主に産業利用を目的とした動物)

 展示動物部門(ゾウ、サル、チンパンジーなどの動物園動物)

 伴侶動物部門(イヌ、ネコなど主にペットとして飼育される動物)

 フリー動物部門(上記に該当しない野生動物や実験動物など)

  ※動物のみでも,人と動物が写っているものでも応募可能ですが
   人が写っている場合には応募前に了承をとって下さい



応募形式・点数 :
 各部門につき一人二点応募可能です(JPEG形式にて1ファイルは2MB以内).


締切:
 2015年1月31日


応募方法:
 サーバ(12月1日オープン)へのアップロード方式


審査:
 展示会場(学会会場)で,会員の皆様から投票していただきます.





1. 応募作品の著作権は、撮影者に帰属します。
2. 応募作品は、当学会や2015年に開催予定のISAE2015等の広報活動として、ホームページやパンフレットなどで使用することがあります。使用にあたっては撮影者の氏名表示を行います。
3. 主催者がインターネットWeb上で利用する場合には、撮影者の氏名を表示します。
4. 主催者は応募作品を第三者に貸与することはありません。
5. 応募作品が他のコンテストでの入賞や印刷物、展覧会などで公表されていることが判明したときは、主催者は入賞、入選等を取り消すことができます。
6. 人物を主題にした作品の場合は了解を得てください。
7. 他人の著作物を撮影し、それを素材にして加工や合成をしますと、著作権の侵害にあたる場合がありますので注意してください。
8. 彩度や明度,WB等の修正などの通常のレタッチは可ですが,画像処理ソフト等で画像を加工した写真で応募することはできません.



















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◇編集後記   

深澤 充(NL担当 東北農業研究セ)

 今号が2014年の最後のニュースレターになります。去年も同じようなことを書いた気がします。もう年末なのかと思うと気持ちばかりが焦ります。少年老いやすく、学成りがたし。中年も老いやすいし、学は成る目処が立ちません。学生の皆さんは卒業に向けて頑張ってください。中年の皆さんはダンスの練習に励みましょう。


次号は2015年1月号。春季大会のお知らせが中心になります。




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